この作家の作品への想い
大きく躍動する筆跡の中に、静けさが宿っている。墨の濃淡が生み出す奥行きと、余白が語りかける沈黙——その両方が、ひとつの画面の上で静かに呼吸している。 東日本大震災から15年。 故郷への想い、復興への祈り、未来へ向かう言葉たちが、文字という形を借りて目の前に立ち現れる。見る者はその前に立つだけで、何か大切なものをそっと手渡されるような感覚を覚えるだろう。 伝統の重みと、自由な筆の舞いが交わるこの作品は、言葉を超えた場所へと、静かに誘う。
作品
NY国際書道展2026春夏にて、現地ニューヨークマンハッタンでパフォーマンスした作品。 東日本大震災の復興と敬意と祈りを込めました。 「老いたるも 吾は詠みたし 復興の槌音ひびく わが大船渡」 48号の大画面に展開される、墨の黒と和紙の白が織りなす劇的な空間。豪快な筆致で描かれた文字たちは、一瞬の力の解放を捉えた彫刻作品のような立体感を持ちます。 墨の濃淡、かすれ、飛沫のすべてが計算された緊張感を生み出し、下部の行書体との呼応が全体に奥行きをもたらします。 和の伝統と現代アートの境界を優雅に越える本作は、居間や書斎に置かれた瞬間、空間全体の質感を変えます。 毎日見つめるたびに前向きになれるような、そんな懐深さを備えた力作です。
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